ウサギの歯は奥歯も前歯も伸び続けることは大体知られています。
牧草を食べて歯をこすり合わせることによって、伸び過ぎないように削っていることもよく知られている事実です。
そしてそれが偏って削られると尖って舌や頬に刺さって潰瘍を作り、痛くてあまりご飯を食べなくなってくるというのも、知っている人が多い事実です。
この、有名な臼歯の過長は、見ると思ったよりひどい潰瘍を作る場合がけっこうあります。ここがあまり知られていません。
伸び過ぎたり尖ってしまった歯は、人工的に削るしかないのですが、無麻酔でやる場合と麻酔下でやる場合があります。もちろん、無麻酔より麻酔下のほうがキレイに処置できます。
で、この「潰瘍」がどんな感じかというと・・・
矢印の歯は削った後ですが、その上の頬にポッカリ穴が空いているのが分かりますか?尖った先が刺さってあけた穴です。
この子はここからの化膿はありませんでしたが、時にここから化膿して頬に穴が空くときもあります。膿の袋が出来る場合もあります。
ちなみにこの子は前歯も歪んで過長していましたので、こちらも切っています。
この子は食欲こそ落ちましたが食べないわけではありません。
個人的な意見としてはこれだけ穴が空くほど刺されば、相当痛いと思うんですけどね・・。
何にせよ尖った歯は定期的に削る必要もありますし、抗生剤も必要です。
口腔内検査で臼歯はチェックできますので、たまには見ておいたほうが良いと思います。